べローシファカってどんな猿?生態や特徴を紹介
2020年月11日04日
ベローシファカという猿を知っていますか。
その特徴的な移動の仕方を見れば、
「ああ!みたことある!」と思い出す人もいるかもしれません。
以前テレビのCMにも登場し一躍有名になったあの猿です。
今回はあまり知られていないベローシファカの生態や特徴について紹介していきます。
ベローシファカの生態
分類
霊長目インドリ科シファカ属
生息地
マダガスカル南西部、南部
形態
体長: 頭胴長39-50 cm 尾の長さ 47.5-60cm
体重: 3 ~ 6 kg
キツネザルの仲間で、全身は白く美しい体毛で覆われてていて頭頂部は黒やチョコレート色をしています。
木登りが得意でをつかむために、手のひらがとても発達しています。
後脚だけ長く発達しているので、地上では4足で歩くことができません。
マダガスカルの中でも乾燥したトゲトゲした多肉植物が生える地域で生活しています。
このトゲトゲの多肉植物の葉や花を主食とし、分厚く発達した肉球でトゲのある木をよじ登ったり、トゲの上をジャンプしたりすることができます。
名前の由来
ベローシファカのベローとは、最初に発見したのがフランス人の動物学者である
ジュール=ピエール・ヴェローことから由来しています。
そして、シファカとは、ベローシファカの他にもシファカ属と呼ばれる
コクレフシファカやカンムリシファカなど9種類存在しますが、皆群れを作り縄張りを守って生活しています。
他の群れとの縄張り争いが起きた時に「シファカ!シファカ!」と鳴くことから
現地の人々がこの名前がつけたとされています。
どうでしょうか。
シファカと言っているのが聞こえますか?
現地の人の発音なので私たちがシファカと感じられるのは難しいかもしれませんね。
この動画では様々なキツネザルたちの鳴き声が収録されているのでぜひ、聴き比べてみてくださいね
2足で横飛びするのはシファカだけ?特徴的な移動方法
シファカはほとんどを木の上で生活します。
しかし、どうしても地上を移動しなくてはならない時に、とっても面白い移動の仕方をします。
直立したままうしろ脚で力強くジャンプし、腕を左右に拡げながら、長いしっぽでバランスをとって横っ飛びをするのです。
最大10mも跳躍することができて、シファカにとってはとても効率の良い移動方法といえるでしょう。
その姿からダンシングシファカとして可愛がられています。
世界中で発見されている霊長類300種類の中でこのように横っ飛びをするのはシファカだけです。
マダガスカルにいったらぜひ見てみたいお猿さんですね。
負けると色が変わるシファカ?
ベローシファカは二型成熟といって大人になると、オスは二種類のタイプに変化します。
ベローシファカは複雄複雌といって、群れの中に複数の雌と雄が一緒に生活しています。
雄の中には順番があり、もっとも強いリーダーの雄だけに全ての雌と交尾できる権利があります。
そのため、群れの中でリーダー争いが生まれるのですが、見事に優位に立った雄だけ胸の色がダークブラウンになります。
猿の中ではこのように二型成熟を見せる種類は少ないですが、オランウータンやマンドリルなどもこのような変色を見せます。